上海での交換留学前半戦の様子をまとめました。
上海に来てからなんとなんともう4ヶ月が経過しました。時間の流れというものはおそろしく早い。無事にテストを受け、無事にレポートを書き上げ、留学前半戦が無事に終了しました。
振り返ってみたら4ヶ月は本当に本当にあっという間でした。気持ちの変化と語学力の変化とこの2つを軸にしながら、上海留学の前半戦を振り返ってみたいと思います。
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上海での交換留学前半を振り返ります。
せっかくなので留学開始前の8月の様子から振り返ってみたいと思います。自分で言うのもなんだけれど、この4ヶ月で心身ともに凄まじく変化したと思います。
参考までに私の留学前の語学力の状態について記載しておきます。
留学前の語学力
- 一応HSK5級を8割弱取得。
- 中国語は大学1年生の時の週に2コマだけの第二外国語の授業を受け、その後は自分で勉強。
- 「読める・書ける」でも「聞き取れない・話せない」の状態から留学スタート。
この状態でよく正規の授業に参加していたな〜と思います。この状況だったら、おそらく普通は「語学留学」を選択するはず。でも、私は「中国語学科じゃなくても、中国に本科生として交換留学できる」ということを身を持って証明したかった(たくさんの人に中国に興味を持ってもらいたいから、中国語学科じゃなくても中国を交換留学の選択肢として考えてほしいから)ので、とりあえず何も考えずに飛び込みました。
「なんで日本で勉強して来なかったの?」という声が聞こえてきそうですが、私は留学前に卒業に必要な単位数を全て揃えておきたかったので、自分の専門科目の履修でいっぱいいっぱいでした。これにプラスアルファで中国語を自分で勉強するとなるとなかなか厳しい状況でした。(できる人からすればただの言い訳……)
前置きが長くなりましたが、それでは振り返って行きたいと思います。
留学出発前 8月
留学出発前の8月は本当に留学に行くのが不安でたまらなかったです。今までのあったかい安定した環境を捨てて、1人で新しい環境に飛び込んで行くということが想像以上に恐怖でした。
私の場合は中国交換留学の情報もほとんどない、友達はみんなヨーロッパに留学してしまうという状況で、中国でやっていけるのか不安でいっぱいでした。「楽しみ♡」みたいな感覚はゼロ。極度の緊張で胸がいっぱいです。こんなに緊張したのはいつぶりでしょうか。
留学1ヶ月目 9月
いよいよ留学生活がスタートです。海外旅行が大好きな私ですが、このときははじめて空港で楽しみのワクワクとは違う感情を味わいました。おそらく後にも先にも、なんとも言えない感情を味わえたのはこのときだけ。
到着してすぐはわからないことだらけ!できないことだらけ!何をするにしても1つ1つものすごく時間がかかる!かなりまいりました。
カルチャーショック・ホームシックとかではなくて、ただただ孤独に震えた9月です。日本から飛行機で2時間の知らない惑星に放置された感じ。
なぜかわからないけれど、最初は語学生クラスに案内されました。「私は本科の授業に行きたいんだけど」と主張しても「何言ってるんだ?」みたいな対応で本当につらかった。でもおかげでゴリゴリ主張する力がついた。
怒涛の到着後1週間をまとめた記事も書いております。
さらに9月後半戦からは国慶節の影響でVPNがつながらず、私のためにWeChatをインストールしてくれた友達としか連絡が取れなくて、それこそ孤独を感じた。
最初の1週間は語学クラスに案内されたことに疑問を感じつつも、とりあえず語学クラスに参加しました。そのあとやっぱりおかしい、これは私が受けに来た授業ではないと気づき、本科のクラスを履修します。最初の1週間を語学クラスに費やしてしまったため、授業の内容を見極めることができずに授業を履修することになりました(泣)履修したからには、どんな授業であろうとも行かねばならない。これが後になって効いてきます。
はじめての授業について感想。
ちゃい
でした。とりあえず先生の言っていることがふんわりとしかわからない。毎日泣きそうになりながら授業に行きました。
それでもやはり置いていかれるわけにはいかないので、授業後には3時間くらいかけて復習をしていました。聞き取れなかった中国語を授業の時にピンインでメモしておいて、あとで辞書で調べるという方法を取りました。不思議なことに、これによりだんだんと授業内容が理解できるようになってきます。
- (例)A B C と会話が続いているときに、Bの部分が何を言っているのかわからなくて、ピンインでメモをしておいて授業後にメモしたピンインを辞書で調べます。そうすると前後の繋がりが見えてくるので、「ああ!あの時こう言っていたのか」と理解することができます。
*授業中に辞書を引くと完全に置いて行かれるので、メモをして授業後に調べるのがおすすめです。
そんなこんなで体感的にはゆったりと時間が流れる9月が終了。これがあと9回も続くのかと思うと恐ろしくて震えたよ。
- 気持ち:自分で決めて自分で志望動機書も書いて、たくさん推薦状も書いてもらって、いろんな人に応援してもらってやっと実現した留学だったけれど、震えるくらい辛い。
- 語学力:CDの音声と実際に中国人の口から飛び出す言葉の違いについていけず、相手が何を言っているのか理解できない状態。
留学2ヶ月目 10月
なんやかんや手続き等もたくさんあり、バタバタした9月が終了して10月に入りました。10月1日から国慶節の長いお休み(ゴールデンウィーク)に入ったということもあり、休み明けはまた不安と絶望感に苛まれておりました。
10月前半は9月と同じような気持ちで過ごしていましたが、不思議なことに10月も後半になると上海での生活に適応してきました。この辺りでやっと心が落ち着き、平常心で過ごすことができるようになりました。
相変わらず、授業にはついていけないので、履修取り消しをしたくてたまらなかった。ほんの少し、すこーしだけ聞き取る力がついてくる。
- 気持ち:10月前半は9月と同じで絶望感→10月後半は心が安定して落ち着く
- 語学力:中国語で話すということに恐怖を覚えることがなくなる。間違ってもいいから、とにかく話そうという方向にシフトチェンジができる。一対一の会話やお店での会話であれば問題がなくなる。
留学3ヶ月目 11月
留学3ヶ月目に突入です。3ヶ月目は慣れてきてダレてくるから注意!と再三いろんな人から言われており、警戒しておりましたが、ダレる暇もないくらい忙しくしており無事に危険なゾーンを回避することができました。
中国での生活にも慣れてきたので、現地の美容院へ行ったり、
高速鉄道で日帰り旅行へ行ったりもしました。
11月には中国語でプレゼンもしました。15分間のプレゼンにまるまる1週間注ぎ込むということでなんとか乗り切りました。しんどかった〜。
9月はあんなにゆっくりした時間の流れだったのに、11月になると「え。もう1日が終わり!?」という日々が続き、あっという間に1ヶ月が終了しました。
このあたりになってくると、授業でメモするピンインの数も減ってきました。
- 気持ち:とても安定。この頃から「留学っていいな。楽しいな。」と思い始める。
- 語学力:驚いたことに英語が出てこなくなる。中国語で生活しているので、簡単なこと(I am の代わりに 我是 が出てくる)でも中国語が先に出てくる。3ヶ国語を使うということの難しさに直面。
留学4ヶ月目 12月
ようやく慣れてきたな〜という頃に、もう12月。レポートやテストの季節です。レポートを書くのに時間がかかることがわかっているので、11月後半から12月はまるまる図書館にこもって1日中勉強しておりました。3年ぶりに受験勉強をした気分。
1つのレポートを書くのに2週間もかかってしまったけれど、老师に「あなたのレポートはよく書けている」と褒めていただいたので、時間をかけてじっくり書いてよかったなと思います。
- 気持ち:レポート書かなきゃ。テスト勉強しなきゃ。ブログ書きたい。留学に対する不安や恐れはほとんどありません。自分の語学力の足りなさに落ち込むことはあるけれど。
- 語学力:レポートを書くときに中国語で考えて書くことができるようになりました。そして、最初は聞き取れなくて必死でピンインをメモしていた授業も、最終回にはなんとも不思議なことに全てスラスラっと耳に入ってくるようになりました。中国語で本科の授業を受けるのはめちゃくちゃ大変だったけれど、語学学校では得られない大きなものを得た気がします。
ユニクロの社長 柳井正さんはこのようにおっしゃっています。
大事なのは環境。
自分の能力以上を求められる環境でなければ、成長は難しいんです。
人生でいちばん悔いが残るのは、挑戦しなかったことです。新しい可能性に挑んで、失敗したことではありません。
人生で後にも先にも1度しかないかもしれない交換留学という貴重な機会。私は中国語学科でもなくて、中国での授業を初めて受けたときには何の話をしているのかわからない状態だったけれど、強引にでも飛び込んで「自分の能力以上を求められる環境」があったからこそ、4ヶ月で大きく成長できたのかなと思います。
まとめ
留学開始1ヶ月前から現在までの留学1学期間について振り返ってみました。気持ちも語学力も自分の中で大きく変化した4ヶ月でした。もうすぐ冬休みに入りますが、2月からの後半戦もがんばっていきたいと思います。
追記
2月からの後半戦は思わぬ形で、実現できなくなってしまいました。途中で留学が中断になってしまいめちゃくちゃ悲しい……。中国の大学院に進学しようかなと思うくらいもう一度中国で勉強するチャンスがほしい……。