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塾講はブラックって本当?実際に1年勤務してみた感想

今回は大学生にアルバイトとして人気な塾講師の実態についてお話しします。塾講は”ブラックバイト”と噂されていますが、実際のところはどうなのか?1年間個別指導塾で塾講師として勤務していた私が、そのときの経験から塾で働くことのメリット・デメリット、塾講師のアルバイトはブラックなのかについてお話ししていきます。

塾講師アルバイトのメリット・デメリット

私が思う塾講師アルバイトのメリット・デメリットについて順に紹介したいと思います。塾講師に限らず、どんなバイトにもメリット・デメリットが存在します。

そして、実際に勤務してみないとわからないことや想像していたことと違うことがたくさん出てきます。私は1年間個別指導塾で塾講師としてアルバイトをしていた経験があるので、この経験を踏まえてメリット・デメリットを紹介します。

塾講師アルバイトのメリット

まずは、塾講師アルバイトをするメリットについてです。

1.飲食店でのバイトのように大きな声を出す必要がない

私は大きな声を出したり、怒鳴られたりする体育会系の雰囲気が苦手で、穏やかに過ごしたいと思う人間です。私が勤務していた塾は、1:2の指導をメインとした個別指導の塾だったので、大きな声を出す必要はなく、むしろ他のブースで授業をしている先生や生徒の邪魔にならないような音量で話すように塾長から言われました。

これは私にとっては、ものすっごく仕事がしやすい環境でした。大きな声を出すということはできる人からすれば、なんともないことだけれど、大きな声を出すということは苦手な人からすればかなりのストレスです。

2.高校レベルの内容がわかれば、誰でもできる

「塾講師は優秀な人じゃないとできない」と思っている人もいるかもしれませんが、テキストと答えが配布されるので、高校レベルもしくは中学校レベルの勉強がわかれば、誰でもできます。

ただ、やはり勉強を教える立場なので

ちゃい

勉強は絶対にいや!バイトまで勉強に関係することなんて耐えられない

という方にはおすすめできません。

3.生徒と仲良くなれば授業も楽しい

自分が受け持つ生徒とコミュニケーションが上手く取れるようになれば、授業は楽しくなりますし、楽にもなります。最初から授業を上手くできる人なんていないので、安心してください。経験と時間が解決してくれます。生徒と手取り早く円滑なコミュニケーションを取りたい時は、

  • たくさんお話をすること
  • テストの点数を上げること
が有効です。

生徒は学校であったことたくさんたくさん話してくれます。授業中に休憩として話をたくさん聞いて、たくさん質問しましょう。

またテストの点数が上がれば

ちゃい

この先生は信用できる!

という気持ちが芽生え、どんどん授業や宿題を頑張ってくれるようになります。自分が中学生や高校生の時を思い出してみてください。

ちゃい

この授業はこの先生だからしっかり話を聞こう

と思った経験が誰しもあるはずです。こうなれば、もうこっちのものです。話を真剣に聞いてくれるようになるので、授業が楽に進められるようになります。

4.電話対応、保護者対応は社員さんがやってくれるので、メンタル面も楽

電話対応、保護者対応については塾によって異なりますので、面接の際に確認してください。塾長が電話対応や保護者対応をすることが多いのではないかと思います。面接の時に気になることはどんどん質問しましょう。

5.表面上の時給が高い

時給についてですが、私が勤務していたところでは(高校生2人で)90分2000円でした。これだけ見ると割の良い仕事だと思うかもしれません。

しかし、塾講師バイトのきついところは授業外の業務があるというところです。そしてこの授業準備の期間は時給が発生しません!私は授業前準備30分、授業後片付け30分かかっておりました。

授業前準備では、授業に必要なプリントを準備し、授業後の片付けでは、日誌というものを生徒一人一人分記入しなければなりませんでした。多い日には8人分の日誌を記入する必要がありました。結局、2時間30分で2000円です。時給に換算すると800円です。これは果たして割に合うのか合わないのか。

授業1コマあたりでお給料(=コマ給)が発生するので、それ以外の時間は一切時給が発生しません!

6.教師を目指している人には現場に触れることができる良い機会

言うまでもないかもしれませんが、教師を目指している人にはおすすめです。バイトをしながら実際の教育現場で働くことができるからです。また、塾講師のアルバイトというものは、教員志望の大学生がたくさん集まっていますので、同志が見つけやすいです。

 7.穏やかな人が多い・基本は座っているだけなので体力は使わない

先ほど大きな声を出す必要がないと書きましたが、塾講師の仕事は基本的には座り仕事なので楽でした。体育会系の居酒屋のように走り回る必要もなく、自分のペースで仕事ができます。また、そのためか穏やかな人が多かったです。落ち着いた環境で仕事をしたい私にはとってもありがたい環境でした。

塾講師アルバイトのデメリット

続いて、塾講師アルバイトをするデメリットについてです。

1.拘束時間が長い・授業外業務が多い

ちゃい

拘束時間が長い!長すぎる!

私は塾講師を辞めた最大の理由は拘束時間の長さです。コマ給はいいかもしれませんが、報告書の作成や授業の準備などいわゆる”時間外労働”・”授業外業務(=面談シートの作成や授業計画の作成、講師研修など)”が多すぎます。耐え切れなくなり、辞めてしまいました。

ただ、授業外業務については塾によりけりです。ギリギリに出勤して早く退勤できる塾もあります。塾講師のアルバイトでは、授業外業務の時間をどれだけ削ることができるかが勝負になってきます。

2.スーツ勤務でなければならない

塾講師として勤務する場合、スーツ勤務か白衣支給かどちらかが多いです。私が勤務していた塾はスーツ勤務が義務付けられていました。スーツ勤務の方がメリハリがつくという理由です。

私はいつも大学帰りギリギリで勤務していたので、塾にスーツを置いておき、下はユニクロの黒いスラッとしたズボンを履き、適当なブラウスの上からスーツの上着を羽織るというスタイルで過ごしました。

ひどい時は平日週に4回勤務していたので、大学に着ていく服がいつも似たようなものになってしまいました。白衣支給の塾では、私服の上から白衣を羽織るので、大学に何を着て行っても問題ないというところが羨ましかったです。

3.曜日・時間固定シフト

勤務形態に関してですが、基本スタイルとして曜日時間が固定されています。これはある面から見ると先の予定が立てやすいのですが、別の面から見ると厄介者の他ありません。

大学の授業が入った、試合がある、旅行に行きたいなど事前に相談すれば調整してもらえますが、流石に毎週毎週変更してもらうというわけにはいきません。週1回の勤務ならまだしも週3回〜になると休みにくくなります。

私は土日は働かないというスタイルを貫いていたので、生徒都合の振替などが入ると週に4回(平日5回のうちの4回)塾に行かなければならない状況にもなりました。

また、塾の方針にもよりますが、私が勤務していた個別指導塾では、自分が受け持っている生徒の授業分は全て自分で消化し切らなければならないという地獄のような制度がありました。夏休みには夏期講習でコマ数が一気に増えるので、それこそ休みにくくなります。一番多い時で14人も受け持っていました。

ちゃい

今考えると恐ろしい。

4.得意科目以外の指導をお願いされることもある

塾講師のアルバイトを始める前に指導希望科目を伝えますが、当初は英語だけのはずが、月日が経つとともに

数学もお願い。社会もお願い。

塾長

という風にどんどん得意科目以外の指導が増えてきます。塾講師の慢性的な不足のためです。時間外業務が多い劣悪な環境だからみんなやめてしまうんだよ〜。果たして得意科目以外の指導は生徒のためになるのか否か。

これから塾講を始めようと思っている人へ

上記でデメリットも述べてきましたが、私は塾講師を1年間続けて、私の性格上とても快適に仕事ができる環境だったと思っています。しかし、授業外の仕事の多さ+授業外業務には賃金が発生しないという状況に嫌気がさして辞めました。

授業外業務が少なければ、落ち着いた環境で仕事をすることができる快適なバイトだと考えています。友人の話を聞く限りでは、残業がほぼないところもあるようなので、私が思うブラック塾の避け方について持論を展開させていただきます。

まず、塾講師を始める際に勤務の教室選びは本当に本当に重要です!同じグループの系列であっても、塾長の裁量で教室によって勤務条件や環境は雲泥の差です。そのため、安易に塾講師バイトに応募するのではなく、下調べをしてから応募することが大切です。

塾講師を始める前に下調べするべきポイント

実際に塾講師として働いてみて、事前に下調べするポイントを知っておけば、勤務する教室選びを失敗することはなかったのでないかと感じているので、3つの下調べポイントについて紹介したいと思います。

1.夜の塾の明かりが消える時間を確認する

夜、塾の授業時間が終了した後、すぐに電気が消える塾はすぐに家に帰ることができる証拠です。夜遅くまで電気がついている場合は、残業(もちろん残業代は出ません)させられている可能性が大です。ちなみに私が勤務していた塾は夜中の12時まで明かりがついていました☆

2.出勤時間、退勤時間の目安を聞く

面接の際に塾長さんに聞くと教えてくれます。教えてもらえない場合は、拘束時間が長い可能性があるので、きちんと確認しましょう。また、人によって帰る時間がバラバラという答えが返ってくることもあります。それは残業している人がいるということです。一番遅くて何時まで残っている人がいるのか確認しましょう。

3.研修の有無を確認する

新人の時は、わからないことだらけで不安でたまらないので研修制度があることは安心できるのでむしろ良いことです。

が、問題はその後です。講師研修という名の研修が頻繁に存在することがあります。頻度は塾によって異なるのですが、休日に出勤させられたり、授業後に1時間ほど研修という名のよくわからない話を聞かないといけないので注意が必要です。

塾講師として1年間勤務した感想

私が塾講師として1年間勤務した率直な感想としては「楽、でもしんどい」でした。授業は最初こそ緊張するものの、慣れてしまえばこっちのものです。楽に授業ができます。しかし授業の準備のために30分早く出勤し、講師研修で2時間後に退勤するというのがストレスになってしまい、やめてしまいました。もう一度塾講師のアルバイトをしたいかと言われると「うーん」と悩むところです。

しかし、塾講師のアルバイトは良い点もありました。数学が苦手で欠点だった高校生の女の子の点数を99点まで引き延ばすことができ、自信のなかった生徒が自信をつけて喜ぶ顔を見たときは本当にうれしかったです。

塾講師のアルバイトは経験としては、とっても良い経験ができました。しかし、塾講師のアルバイトは噂されているように「楽して稼ぐ」バイトではありません。向いている人にとっては、天職のようなバイトだと思います。(実際、教員志望の同期は生き生きと働いていましたので….)

まとめ

「塾講師のアルバイトはブラックなのか?」実際に1年間勤務してみた感想を書いてみました。塾講師は授業外業務さえなければ、私には最適のお仕事でした。落ち着いた環境で仕事をしたい人にはおすすめです。何事も経験、何事もチャレンジですので、塾講師に興味を持った方は一度、アルバイトしてみてはいかがでしょうか。その際は下調べをすることをお忘れなく。

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